2023年10月09日
イガイ飼育3カ月 クロダイ釣りの餌

クロダイ釣りの餌、イガイを3カ月間飼育しました。
イガイでクロダイ釣りをするとき、堤防でイガイを採取します。私の場合は大潮前後の低水位時に、イガイ採り器ではなく、スクレーパーで稚貝の塊を採取して冷蔵庫で保存していました。
土日の釣行時直前に採取できればちょうどよいのですが、なかなかそうならず、数日から1週間程度冷蔵庫に保存することになります。保存したイガイが生きているのかどうかわからず、当たりがほとんど無かった釣行時には「餌が悪かったか」などと思案していました。
そこで考えたのが「イガイの長期飼育」です。ネットをググってみると難しそう。冷蔵庫保存では長くても2週間が限度らしい。確かに保管2週間後には弱い腐臭が漂っていることが多いと感じます。
今までの保管方法の問題点)
・室温の水槽でポンプでエアレーションしても、数日でイガイは腐り始めます。水温28度が生息の上限だと言われています。この夏の室温は、30°を超えていました。
・イガイが食べているのは、デトリタスや微生物らしいのですが、食料確保はどうすればよいのかわかりません。
・冷蔵庫に保管すると昼夜の関係なく真暗になります。いくら貝でもこれでは生育環境不適だろう。
写真は、小型冷蔵庫ではなく「冷温庫」です。5°~40°程度に設定できます。飲料水を夏季は冷却、冬季は加温する機器で、入っている物が見えるよう、2重の透明窓が大きくなっています。庫内温度は15°~17°設定。
エアレーション用のポンプは庫内に入れています。電源は、「フラットコード」で庫内に引き込んでいます。
エサは天然海水に含まれる以上の物はないだろうと思われるので、1週間に1回は海水を交換しました。交換用の海水は庫内温度なるよう冷やしておきます。
海水の採取が困難な場合があるので、河川水を汲んできて「海水の素」(人工海水塩)を加えて塩分濃度2%(汽水域想定)にしておきました。
うまくいくかどうかわかりませんでしたが、メダカ(稚魚用)の「ウォーターフード」を与えていました。
一番の問題は飼育個体数です。1Lに中くらいのイガイ10個程度としました。
この状態で7月から10月まで3カ月間飼育。ほとんどのイガイが生存しています。
またイガイを採取すると小さなカニが付いていますので、一緒に飼育しました。1回脱皮を確認、10月時点で元気にしています。何を食べているのか不明です。
カニのほか、ダンゴムシのような生物も生き残っています。
観察用水槽にイガイを入れて眺めていると、イガイが吐き出している海水の流れが見えます。
この夏の猛暑を乗り切れたので、来年の夏のイガイ保管はこれでいけるなと思います。
先日、これらを採取した海岸に放しました。
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感想)エサ保管のために、ここまでやるか。
Posted by 風来坊01 at 09:37
│釣り餌